聞きなれない言葉と思いますが、簡単に表現すれば「あらゆる患者さんに対してどんな状況にも高い治療レベルで対処できる歯科診療」ということです。つまり、小さいお子様からシニアの方まで安心して任せられるホームドクター(家庭医)ということになります。
新井歯科では、26年前(2014年5月時点)の開業当初から地域医療に貢献するためにすべての年齢層の患者さんのどんな悩みに対しても解決できるように、歯科における各科の治療技術を習得し、特に治療頻度の高い分野に関して研鑽を積んできました。もちろん、今も昔も歯科の一般開業医は、子供から大人までどんな患者さんが来院してもどうにか対応してきました。しかし、今までのそのような診療は、総合歯科診療とは言えません。新井歯科が言う総合歯科診療とは、一人の歯科医師がすべての治療にあたり、広い分野において対処できる治療技術を習得し、そのすべてが高いレベルであることが必要になります。また、高い総合診断能力を身に付け余計な検査や治療をせずに害の最も少ない有効な治療を選択し、患者さんの悩みを解決することを目指すものです。
歯科大学病院では、ここ10年以上前から総合歯科診療科を設置し、診査の結果、どこの科と連携して治療に当たるのが適切かを判断し、専門医と連携して治療の正確性と効率性を高める試みが進められています。ただし、大学ごとに総合歯科診療のスタイルは異なり、現時点では完成された形式にはなっておらず、試行錯誤が続けられているようです。今のところは、一人の患者さんに数名の専門の違う歯科医師がチームを組んで診療に当たっているのが一般的な形のようです。ところが、最近になって某大学歯学部で歯科総合医の認定医制度を作る動きが出てきて注目を浴びています。
新井歯科の総合歯科診療は、一人の歯科医師が総合的診断と総合的技術により診療に当たるため、無駄な診査・治療が全くなく、最小限の治療で最大の効果を上げることが可能になります。
東日本大震災の被災地では、医科において臓器別の専門医より幅広い診療能力を身に付けた医師の方が対応できる問題が多かったことが浮き彫りにされました。この事実に象徴されるように専門医しか対応できないような病気は別にして一般的な病気に対しては、総合医の方がバランスの良い治療ができるのです。歯科の場合はなおさらで専門医しか治せない病気・病態はほとんどありません。つまり、患者さんの虫歯・歯周病・義歯・審美などの悩みを解決するには、専門医より高いレベルの総合医の方が、患者さんのすべての悩みをバランスよく解決するために適しているのです。患者さんサイドからしても矯正治療、インプラント治療、外科治療などで担当医がころころ変わるのは決して好ましいことではありません。また、一人の患者さんに数名の歯科医が治療にあたると治療のトラブルに対して原因を特定することが困難になります。そういう意味でも一人の歯科医による総合歯科診療に勝るものはないと考えております。治療のトラブルに対して的確に原因を特定し、最も負担の少ない治療が出来るのも総合歯科診療ならではと考えております。